2月10日(火) 嫌なことノート

とあるコラムサイトにて、「嫌なことノート」という本の情報があった。

http://www.itmedia.co.jp/keywords/iyanakoto_note.html

「嫌なことノート」の本から色々なコラムを書いているのだが沢山あるので、下記2つを読めば重要なところは押さえられているのではないか、と思う。

http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1411/05/news008.html
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1411/12/news020.html

なぜこのことについて書こうと思ったかというと、僕は昔「嫌なことノート」を10年ぐらい書いていたから。確か96年の6月頃から結婚する前の2007年の初めぐらいまで、かな。

書き始めた頃、日本でサラリーマンをしていたのだが、その時の仕事(コンピューターのサービスマン)が本当に嫌だった。個人ではなく企業のパソコンを扱っていたので、毎日東京23区の西側(新宿、渋谷、豊島、など)を電車で移動しまくっていた。そして顧客先に行くたびに、

「なんで壊れるんだ!」「来るのが遅い!」「壊れてたら仕事が進まない!」

と文句ばかり言われる。自分のせいじゃないのに怒られる。直しても「お疲れ様」と言ってくれるのはまぁ半分もいない。2割ぐらい。終わったらとっとと帰っていいよ、って感じ。

最初は大学の友達、先輩や会社の同期とかと飲みに言っては愚痴をこぼしてばかり。2年ぐらいずっとそうだったと思う。で、3年経ったときに転職しようとして失敗。まぁ周りからの反対とか自分でもそんな覚悟がなかったから、だと思う。

転職失敗の代わりに、一人暮らしを始めた。アパートを借りて。すごくボロいアパート。年中無休のお弁当屋が1階にあり、僕の部屋はその真上。会社が休みの日でも揚げ物の油っぽい匂いが部屋にも入ってきた、そんなアパートだった。

その頃からだったと思う。家に帰ってきてもアパートに一人だし、今まで愚痴を聞いてくれた友達、先輩、同期もだんだんと愚痴ばかり言う僕から離れていく感じがしたので、その誰にも聞いてもらえない愚痴を紙に書き出した。

最初は「あれが嫌だ」「これが嫌だ」ばかり。でも数ヶ月するとだんだんそれが客観的に見れるようになって、愚痴を書いた後に「じゃぁどうしたいんだ?」というのを自問自答するようになる。

その時に幼馴染が社内留学でバークレーに1年行く、という連絡をしてきた。で、「留学しよう」と決意。そこからは仕事の移動中の電車の中、待ち時間などは英単語の勉強ばかり。でも、愚痴はずっとノートに書いていた。そして97年の4月に渡米。

それからも大学の電気工学科に入るまでは、「英語ができない」とか愚痴を書きつつ、「じゃぁどうすればいいんだ」と色々と書いていた。学部に入ってからも「今回はテストができなかった。」「もう日本に帰らないといけないかも」と勉強で不安な気持ちを書き続けた。

日本からの友達の「結婚する」という報告にも、表面上はお祝いするも、ノートには「20代後半にもなって、仕事もしないで、結婚もしないで、オレは何をやってんだ!」とまた愚痴。「でも、決めたことは最後までやるしかない!」と締めくくる。

無事に卒業して、なんとか仕事を見つけてからも、「仕事ができない」とか愚痴は常にノートに書いていた。他にもプライベートのこととか本当に色々。でも、やっぱりノートに書くと「客観的に自分を見れる」から、それはそれで、その先へ進むためには良かったと思う。

そんなノートも結婚を機に卒業した。もう書くことはないだろうな、と思ったから。実際にもう書いてない。引越しをするときに全てを捨てようとしたら、あまりにも多すぎて何回かに別けて捨てた。

「嫌なことノート」のコラムを読んでいたら、その当時のことがよく思い出されて、思わず書いてしまった。もう遠い昔の思い出。まぁいいか・・・。