3月26日(日)ブルーバックス「物理のABC」福島肇著

大学入試の準備を本格的に始めるときのこと。国語や社会は苦手だったので、理系に行くことだけは決めていた。が、物理にするか、化学にするか、の選択で、物理にすることに決めた。化学は記号とか覚えるのがいっぱいあって、自分には無理だな、と思ったから。

でもじゃぁ物理が得意だったか、というとむしろ物理も苦手だった。が、やるしかない。その時に、どうしようか、と考えて、「まずは物理を好きにならないとやる気が出ないな」と思い、本屋に行ってこの本を発見した。

ブルーバックス「物理のABC」福島肇著
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784061326064

この本が高校生の僕にはとっても入りやすく、面白かった。計算式などは一切ない。
「投げられたボールと同じ速さの車に乗ったら、ボールは止まって見える」「でも、光の速さで走っている乗り物に乗っても、光は変わらず光の速さで進んでいく」・・・よくわからないけど、とっても興味があった。

さらに追い討ちをかけるように、当時通っていた予備校の、物理の先生が「大学受験の物理なんて、重要な公式だけ覚えて、後は問題にある条件から方程式を見つけ出し、連立方程式で溶いていくだけだ」というのが、僕の物理への興味をさらに大きくさせた。

当初は「電気工学科に行きたいけど、工科大学、工業大学もあるし、どこを受験するか迷うなぁ」と思っていたが、「大学で物理が勉強したい」と強く思ったので、すべての受験校で物理学科を選択した。

目の前にある「何か」が、自分のやりたいことでなかったり、苦手なものだったとしても、それを「好きになる」ことができれば、状況は大きく変わってくるんだなぁ~、というのを実感できました。